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2013.08.15 Thursday

最近心に残った本

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    この夏は割と多く本を読むことができています。

    私の場合、まんべんなく色んな作家さんを読むタイプではなく、その時お気に入りの作家さんの作品を集中して読む感じ。

    最近は司馬遼太郎&東野圭吾作品を中心に読んでます。(敬称略)


    まず司馬遼作品では『峠(全三巻)』
    日本史の中でも、ここ数年特に好きなのが「幕末」

    薩長土などいわゆる官軍側のほうから描かれた作品を今まで読んできたので、次は幕府側からのを読んでみたいなぁと以前から思っていて、『峠』は越後長岡藩という佐幕藩の家老「河井継之助」が主人公なので、興味が湧き、読み始めました。

    長岡藩や河井継之助のことは全然知らなかったので、知り尽くしている感のあった「幕末物」ですが、新鮮に読み進むことができました。

    河井継之助は元々家老職を勤めることができるような家柄の生まれではないのですが、幕末の混乱と彼の独特の才覚により、非門閥家老となった異色の経歴の人物です。

    討幕側と幕府側で日本が二分する中、そのどちらにも属さない「一藩独立(中立)主義」を打ち出す河井継之助。
    そのためには武力が必要ということで、最新の武器を横浜などで買い集めていきます。
    そのことが後々、長岡藩を思わぬ事態に巻き込んでいきます。

    非常に現実的で、時代を見通す力もあると同時に、道理を重んじ、最後まで「侍」であろうとした河井継之助の潔い生き様は、現代の私たちにも多くのことを投げかけてくれるように感じました。

    私的には「河井継之助あっぱれ!!」です(*^_^*)


    東野圭吾作品は『真夏の方程式』と『使命と魂のリミット』を読了。
    特に印象に残ったのは後者でした。

    『使命と魂のリミット』は若き女性研修医・氷室夕紀が主人公のヒューマンサスペンス。

    (内容・背表紙より)
    「医療ミスを公表しなければ病院を破壊する」突然の脅迫状に揺れる帝都大学病院。「隠された医療ミスなどない」と断言する心臓血管外科の権威・西園教授。しかし、研修医・氷室夕紀はその言葉を鵜呑みにできなかった。
    西園が執刀した手術で帰らぬ人となった彼女の父は、意図的に死に至らしめたのではという疑念を抱いていたからだ…
    あの日、手術室で何があったのか?今日何が起こるのか?
    大病院を前代未聞の危機が襲う。

    前記事で書いた「使命」について。
    医療界という私からみれば縁遠い世界ではあるけど、主人公・夕紀の未熟な部分を持ちながらもひたむきに医療という仕事に向き合う姿勢に爽やかな好感を持ちました。

    そんな彼女にも影の部分がある。
    今の仕事の上司にあたる西園教授が行った手術で自分の最愛の父親が亡くなった。父の死後、西園教授と夕紀の母親は結婚前提に付き合う仲に。

    娘の夕紀としては、あれはただの医療ミスだったのか?という疑念が当然頭に浮かぶ。
    その真相を確かめたいために、自らも医師となった。
    夕紀自身の心の葛藤、そして成長。
    様々な試練を乗り越えた先に彼女が掴んだものは…

    仕事に対する「使命感」というものを改めて考えることのできる良質な作品でした。
    映画やドラマにしても面白そうだけどな〜。


    最後は、伊坂幸太郎『死神の精度』
    これは金城武主演で映画にもなりましたね。(私は映画は未見)

    クールでどこか奇妙な死神・千葉が見た6つの人間模様を描いた短編集。
    短編なんだけど、それぞれが微妙にリンクしているのが秀逸でした。

    この死神は従来の恐ろしい感じとはまた違い、ターゲットを1週間近くで見届け、1週間経った時にターゲットを死なすか死なさずに生かすか、どちらかを死神が決めるんです。

    その1週間をそれぞれ描いていて、内容がバリエーション豊かだから面白い!
    死神・千葉の淡々としながらもユニークな佇まいが最高です◎

    死ぬとは、生きるとは、という哲学的な側面もある話で、でもそれが哲学臭くなくサラッとしているのもまた良い。

    つい最近、『死神の浮力』という続編も出たので、そちらも読みたいなと思ってます。


    今は新たな作品を読み始めています。
    またいつかご紹介できましたら(^-^)v